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青年期と人間の心の流れと一問一答

青年期と人間の心を、概念と生き方の問いから学びます。問題・解説は独立照合前の下書きです。まず流れの解説を読み、一問一答(32問)と、用語から説明を選ぶ4択で確認します。

解説を読む

一度の正解は「正解済み」、別の日にも正解すると「定着」と表示します。

流れの解説

青年期の自己形成

青年期は、身体や対人関係が変化する中で、自分の生き方を問い直す時期です。ホールはその揺れを疾風怒濤の時期として捉えました。ただし、青年が皆同じ激しい葛藤を経験すると断定せず、時代や生活環境による違いも考えます。

ホールの発達論には、個人の発達を人類の歴史と重ねる再現説の考えもありました。現代の心理学の確定した説明と扱わず、青年期への関心が広がった歴史的な背景として学びます。

レヴィンは、青年が子どもと大人の二つの集団の間に置かれることに注目しました。境界人という捉え方は、心の揺れを個人の性格だけに帰さず、その人を取り巻く社会的な位置から理解する視点です。

場の理論は、人の行動を本人と環境の関係から考える枠組みです。境界人は、その関係の中で青年の位置を捉える概念であり、誰もが孤立するという意味ではありません。

生涯発達と愛着

エリクソンは、心の発達を青年期だけで終わらせず、生涯にわたる心理社会的な課題として考えました。青年期のアイデンティティは、自分の過去・現在・将来をつなぎ、社会の中で自分の役割を探ることに関わります。

モラトリアムは、その役割を試す猶予の期間です。乳幼児期の基本的信頼、成人期の親密さや次の世代への関与、老年期の人生の受け止め方も、発達を考える手掛かりになります。愛着は養育者との結び付きであり、後の関係を一つの型に固定する運命ではありません。

欲求と心を守る働き

マズローは、生活を支える基本的な欲求と、自分の可能性を発揮する自己実現との関係を考えました。欲求の段階を、全員が必ず同じ順序で登る厳密な階段とは捉えません。欲求不満や葛藤は、自分の望みと状況が合わないときに生じます。

フロイトは、心の働きを意識に現れるものだけに限定せず、無意識との関係から理解しようとしました。『夢判断』は、夢を心の葛藤と関連付けて探究した著作です。

防衛機制には、受け入れ難い内容を意識から締め出す抑圧や、他人の感情として受け取る投影、理由をつけて納得する合理化などがあります。昇華は、衝動を芸術や学問などへ向ける働きです。用語を覚えただけで、実際の人の言動を診断することはできません。

ユングは、無意識を個人の経験だけに還元せず、人類に共通する層を集合的無意識として考えました。元型は、母や英雄などのイメージが生まれる型を表します。

フロイトとの違いは、無意識を説明する範囲と重点にあります。社会的な役割としてのペルソナを考えるときも、外向きの姿だけをその人の全体だと決め付けず、自己と他者の関係へ目を向けます。

認知と学習

知覚は刺激を受けて意味のある情報として捉える働き、記憶は情報を保持し取り出す働きです。学習は経験による変化を、推論は情報から結論を導く活動を、問題解決は目標に向けて方法を探す活動を表します。メタ認知によって、自分の理解を点検して学び方を調整できます。

ピアジェは、子どもの思考を大人の未完成なコピーとしてではなく、その段階なりの構造をもつものとして探究しました。同化は既存の枠組みへの取り込み、調節は経験に合わせた枠組みの変更です。

この二つの働きは、新しい経験に対応して認知が変わる過程を説明します。発達段階の整理は目安であり、能力の現れ方を年齢だけで判断しないことが必要です。

他者理解と道徳性

他者の信念や意図を推測する心の理論と、感情を理解し共に感じる共感は関連しますが、同じ働きではありません。他者を理解できることと、その人にどう行動するかも区別して考えます。

コールバーグは、道徳的な結論そのものより、なぜそう判断するかという理由の変化を調べました。罰や利益、社会の規範、普遍的な原理など、判断の根拠を段階として整理しました。

その研究への批判として、ギリガンは人間関係とケアの視点を問い直しました。道徳性の発達を、他人を序列化する尺度として使うのではなく、判断の根拠を比較するために学びます。ケアの倫理は第18章で扱います。

一問一答

問題一覧を開き、答えの帯を押すと答えが出ます。

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  1. 1
    外界からの刺激を受容し、情報を処理する過程は何か。
    知覚
  2. 2
    経験を通して知識や行動を獲得していく過程は何か。
    学習
  3. 3
    経験した情報を保持し、必要に応じて思い出す心の働きは何か。
    記憶
  4. 4
    手持ちの情報を基に、結論を導く知的な活動は何か。
    推論
  5. 5
    目標の達成を妨げる課題に対し、解決の方法を探る知的な活動は何か。
    問題解決
  6. 6
    誕生から中高年期まで、心の変化を生涯全体にわたって捉える立場は何か。
    生涯発達別解:生涯発達心理学
  7. 7
    青年期に、自分は何者であり何を目指すかという自己の連続性とまとまりを表す語は何か。
    アイデンティティ別解:自我同一性、自己同一性
  8. 8
    ドイツ語で疾風怒濤と表される時期として青年期を論じ、再現説を唱えた心理学者は誰か。
    ホール別解:スタンレー・ホール、G・スタンレー・ホール
  9. 9
    青年を子どもと大人の二つの集団の間に位置する存在と捉え、場の理論を提唱した心理学者は誰か。
    レヴィン別解:レビン、クルト・レヴィン、クルト・レビン
  10. 10
    青年の立場を、子どもと大人のどちらにも完全には属さない存在として表した語は何か。
    境界人別解:周辺人、マージナル・マン
  11. 11
    社会的な責任の本格的な引受けを猶予され、青年が役割を試す期間をエリクソンは何と呼んだか。
    モラトリアム別解:心理社会的モラトリアム
  12. 12
    基本的信頼から老年期の統合に至る八つの心理社会的発達段階を論じ、自我同一性を重視した心理学者は誰か。
    エリクソン別解:エリク・エリクソン、E・H・エリクソン
  13. 13
    マズローが、基本的な欲求の充足を踏まえ、自分の可能性を発揮しようとする欲求を何と呼んだか。
    自己実現の欲求別解:自己実現欲求
  14. 14
    欲求の実現が妨げられて緊張が生じる状態を何というか。
    欲求不満別解:フラストレーション
  15. 15
    相いれない欲求や動機が同時に働き、選択が困難になる状態を何というか。
    葛藤別解:コンフリクト
  16. 16
    フロイトが論じた、不安を和らげるために自我が無意識に働かせる心の仕組みを何というか。
    防衛機制別解:防衛機構
  17. 17
    受け入れ難い欲求や記憶を、意識から無意識へ締め出す防衛機制は何か。
    抑圧
  18. 18
    受け入れ難い自分の感情を、他人が自分に抱いている感情だとみなす防衛機制は何か。
    投影別解:投射
  19. 19
    満たされない欲求や失敗について、もっともらしい理由をつけて自分を納得させる防衛機制は何か。
    合理化
  20. 20
    社会的に受け入れ難い衝動を、芸術や学問などの活動へ向け変える防衛機制は何か。
    昇華
  21. 21
    『夢判断』を著し、抑圧された無意識の働きから夢や症状を理解した人物は誰か。
    フロイト別解:ジークムント・フロイト、フロイド
  22. 22
    ユングが、個人の経験を超えて人類に共通すると考えた無意識の層は何か。
    集合的無意識別解:集団的無意識、普遍的無意識
  23. 23
    ユングが、集合的無意識の中にあるとした、母や英雄などのイメージを生む基本的な型は何か。
    元型別解:原型、アーキタイプ
  24. 24
    乳幼児と特定の養育者の間に形成される、持続的な情緒的結び付きは何か。
    愛着別解:アタッチメント
  25. 25
    ピアジェが、既存の認知の枠組みに新しい経験を取り込む働きを何と呼んだか。
    同化
  26. 26
    ピアジェが、新しい経験に合わせて既存の認知の枠組みを変える働きを何と呼んだか。
    調節
  27. 27
    他者も自分とは異なる信念や意図をもつと理解し、その心的状態を推測する能力を何というか。
    心の理論
  28. 28
    自分の記憶や理解の状態を捉え、学び方を調整するような、認知についての認知は何か。
    メタ認知別解:メタ認知能力
  29. 29
    コールバーグが、罰や利益を基準とする判断から社会的規範や普遍的原理へと分析した、善悪の判断能力の発達は何か。
    道徳性の発達別解:道徳性発達、道徳的発達
  30. 30
    他者の感じている喜びや苦しみを理解し、その感情を共に感じる心の働きは何か。
    共感
  31. 31
    比較的持続してみられる、ものごとの受け止め方や行動の個人差を表す語は何か。
    パーソナリティ別解:人格、性格
  32. 32
    生じた感情を理解し、その強さや表し方を状況に応じて調整する心の働きは何か。
    感情調整別解:情動調整、感情の調整、情動の調整

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